【超レア】世にも珍しい”小型特殊免許”のゴールド免許をゲット!勉強方法や更新手続きはどんな感じ?

筆者は世にも珍しい ”小特” のゴールド免許を持っています。「小特」というあまり聞き慣れない区分の乗り物ですが、小型特殊自動車の略称で、わかりやすく例えるならば農家でよく見かけるトラクターとかいうあれです。

その小特免許という原付バイクにすら乗れない免許なのですが、小特も皆様が持っているのと全く同じ「運転免許証」が発行されます。「普通」「中型」「原付」とかの区分がありますが、あそこの区分が「小特」になります。

そんな小特の運転免許証を取得してから6年以上が経過し、ついに昨年ゴールド免許に昇格!

更新手続きの時に警察官にも「珍しい!」と驚かれたので、せっかくなので免許取得からゴールドに至るまでの出来事を皆様と共有したいと思います!

そもそもなぜ小型特殊免許を取ったのか

この話をすると必ず「なぜ小型特殊免許を取ったのか?」と聞かれます。「農家でもはじめたの?笑」なんて聞かれることも…

実を言うとUberEatsのデリバリーをやろうと思って取ったんです。あ、ちなみに小型特殊自動車で配送するわけではないですよ(笑)。

だいぶ前の話になりますが、筆者が高校生の時、日本にUberEats(当時の表記は”UBER EATS”)のサービスがアメリカから上陸しました。サービス開始時はたしか東京の港区・渋谷区周辺くらいの地域しか対応していなく、まだ世の中の知名度もかなり低かった頃です。偶然にも何か変わったアルバイトをしたいと思って見つけたのがUberEatsでした。

雇用形態は現在と同じく業務委託という形で個人事業主ですが、当時はまだ配達員もそこまで多くなく、時給換算で2,000円くらい稼げると聞いていたので、すぐに配達員登録を進めました。

ところが登録にあたって「マイナンバーカード」または「日本国旅券(パスポート)」または「運転免許証」のいずれかの本人確認書類が必ず必要ということに…。当時高校生だった筆者はマイナンバーカードを発行しておらず、運転免許証もなし、唯一あったのが期限切れのパスポートでした。

UberEatsの運営元に事情を説明して、健康保険証と住民票の組み合わせではダメかと聞きましたが、例外は一切認めないとのことだったので、何とかいずれかの本人確認書類を取得することを目指しました。

まず、はじめに検討したのがマイナンバーカードです。当然ながら当時はマイナ保険証なんてものはないですから、あまりメリットを感じずに面倒くさくてずっと発行していませんでした。ただ、無料だしこの際発行してみるか!となったのです。早速、役所に出向いたところ発行までには2ヶ月かかると言われる始末に…。2ヶ月もUberEats始められないのありえないと思い、マイナンバーカードは諦めました。

次に検討したのが、パスポートです。更新手続きが面倒と聞いたことがあったのですが、仕方なくやってみることに。と思ったら、当時の筆者の年齢的に発行できるのが12歳以上5年有効のパスポートだったのですが、この取得費用がなんと11,000円かかるではないですか!

11,000円なんて高校生からして見れば1ヶ月のお小遣いをゆうに超える金額。しかも、期限が切れたらまた同額のお金を払わなければなりません。当時の筆者には重たい金額だったため諦めました。

最後の選択肢に残ったのが運転免許証。正直、1番費用がかかると思っていたので最初から候補に入れていなかったのですが、この際だし調べてみよう!となったところでネットで色々見ていて出会ったのが「小型特殊自動車運転免許」です。

調べていくと、区分が「小特」というだけでみんなが持っている同じ運転免許証で、試験は学科だけ、取得費用も3,550円と破格、しかも最短即日発行。すぐにUberEats配達員始められるぞ!これだ!と思いすぐに行動に移しました。

どんだけ早くUberEatsやりたいんだよ!笑、という感じですが、これが、小型特殊免許を取ることになったきっかけです。

(参考)取得費用発行日数
マイナンバーカード無料約2ヶ月
日本国旅券
(5年パスポート)
11,000円約1週間
運転免許証
(小型特殊自動車)
3,550円最短即日

小特免許のテキストがない!合格した勉強方法とは?

小型特殊免許も立派な運転免許証なので、学科の勉強するためにテキスト教材を調べてみましたが、小型特殊免許なんて変わった区分の免許を取るやつなんてそうそういないのか、小型特殊免許に特化した教材は一冊もありませんでした。逆に原付免許用の教材ならたくさんありました。

そりゃそうですよね。普通の高校生なら「小特」ではなく「原付」を取りますから。筆者みたいに「小特を取りたい!」なんて変わった人はいませんから、存在しない需要にそうした供給がなされないというのは当たり前の話です。

今思えば最初から原付免許を取っておけば良かったのかもしれませんが、小特は午前中の学科試験のみで半日で終わるにも関わらず、原付は午前中の学科試験と午後の実技試験と一日コースだったので、当時いち早くUberEatsをやりたかった筆者は、早く免許がもらえる小特を選んだのです。しかも費用も全然違う。

本当にどれだけ早くUberEats配達員やりたかったんでしょうかね…。

小型特殊免許原付免許
試験学科のみ
(午前中のみ)
学科・実技
(終日)
取得費用3,550円8,050円

話が逸れてしまいましたが、小型特殊免許に特化した教材はないので、普通自動車や原動機付自転車の教本や問題集で代用しましょう。学科試験のほとんどは道路交通法に関する問題なので、代用しても問題はありません。

ただし、全問題のうち1割程度は、小型特殊自動車に関する問題が出題されます。下記のような小型特殊自動車の特徴を抑えておくと良いでしょう。

小型特殊自動車の特徴

項目内容
全長4.7m以下
全幅1.7m以下
全高2.0m以下
ヘッドガード等の高さ2.8m以下で
ヘッドガード等を除いた部分が2.0m以下
最高速度15km/h以下
総排気量制限なし
定員1人
(ただし、2人乗りができる場合に限り2人まで可)
最大積載量500kg
牽引可能台数1台まで
強制保険(自賠責)必須加入(ただし、農耕作業用は不要)
車検不要

2日ほど詰め込みでインプットとアウトプットの勉強を繰り返して、その翌日に試験場に向かいました。

試験会場ではイレギュラー対応だったが持ち物は普通

さて、向かったのは運転免許センターです。朝イチで凸して申し込み手続き、視力検査などを済ませました。ちなみに小特の受験資格は次の通りです。

  • 満16歳以上であること
  • 視力が両眼で0.5以上であること(片眼が見えない場合は、他眼の視野が左右150度以上で、視力が0.5以上であること)

視力が不十分だと感じる場合は、必ずメガネやコンタクトなどを準備しましょう!ここが通過できないと学科試験すら受けさせてもらえなくなります。

必要な持ち物はこんな感じです。

  • 本人確認書類
  • 本籍(外国籍の方は国籍)が記載されている住民票の写し(原本)
  • 申請用写真(縦3.0cm×横2.4cmで6か月以内に撮影した無帽、正面、上三分身、無背景のもの)
  • 筆記用具(HBの鉛筆またはシャープペンシル、消しゴム、黒ボールペン、印鑑等)
  • 手数料(3,550円)

都道府県によって、認められる本人確認書類や申請用写真の枚数などは異なりますので、必ず受験される都道府県警察のホームページでご確認ください。

さて、視力検査が終えたところで係の方に「あなた、小型特殊の方?」と呼ばれました。何かやらかしてしまったかと思ったら、試験会場に案内してくれるとのことでした。どうやら、小特の試験会場がなかったようで、小特受験者を集めていました。

結局、受験者は筆者含めて2人。今回は、原付の方と同じ会場で受けることになりました。会場は同じですが、問題用紙はもちろん小特専用のものです。

無事に受験が終わるとしばらくして合格者発表ですが、ここでもまたイレギュラー対応。通常であれば、運転免許センターの大きいモニターに合格者の番号が表示されるようですが、小特に関しては指定の場所に集合し、係の方から直接合否を聞く方式とのことでした。

結果は何とか無事に合格!写真撮影などをして、ついに運転免許証を手に入れました!

もちろん、この後、直行で当時の恵比寿UberEats事務所にダッシュしました!笑

初めての更新手続きは苦痛の2時間だった

さて取得してから2年半くらい経った頃でしょうか。ついに初回更新の時がやってきました。運転免許証の初回更新は3回目の誕生日を迎える前後です。

届いたハガキを見てみると、初回更新の場合は運転免許センターで2時間の講習のようでした。都道府県によって多少異なる可能性はありますが、以下の持ち物で手続きできるようです。

  • 運転免許証
  • 届いたハガキ
  • 筆記用具(黒ボールペン)
  • 手数料(3,850円)

ここでは小特だからと言って何か変わることはなく、通常通りの手続きでどんどん進んでいきます。そして、いよいよ講習がスタートします。ここで気がついたのが、初回更新者は違反運転者と同じ教室なんですね。言われてみれば更新費用も講習時間も同じでした。なので当然、講習内容も同じです。

ところが、その講習の内容というのが受けたことがある方なら分かると思いますが、事故の事例のビデオを見て、道路交通法の改正の話を聞いて、心理テストみたいなの受けて…というものなのですが、とにかく長すぎて苦痛でした。(もちろん内容自体は大切なんですがね!)

苦痛な理由はもう一つあり、小特とは全然関係のない話なんです。おそらく、筆者以外に教室にいた方は皆原付以上で、ほとんどの人は普通自動車でしょう。当然、講習内容もその人たちに向けた内容です。なので小特の話は1mmも出てきません。

「スピードの出し過ぎに注意しましょう!」「シートベルトをしないとこんなことになります!」などなど…

小特は15km/h以上出ないですし、シートベルトの着用義務がないどころか装備すらされていない乗り物もあります。

まあ話がそもそも入って来ないのも、小特なんていう乗り物にすら乗ったことがない完全ペーパーな私が原因かもしれません。

何はともあれ無事に更新完了しました!グリーンからブルーです!

お巡りさんもびっくり!これが小特のゴールド免許だ!

あれから3年後、また免許更新の時期がやってきました。完全ペーパーな筆者はここでゴールド免許に昇格です。今思えば完全に問題のあるシステムですよね、ペーパーなんだからむしろブロンズ以下でしょう。オンラインゲームも続けなければランク落ちしますからね。

ゴールド免許対象者は警察署で更新ができます。めちゃくちゃ楽です。以下の持ち物を携えて近くの警察署に向かいました。

  • 運転免許証
  • 届いたハガキ
  • 筆記用具(黒ボールペン)
  • 手数料(3,000円)

手続きのために窓口で運転免許証を渡すと「え?あなた小特なの?」「へーめずらしいね!」「小特でゴールドになるんだね!」と、もはや偽造か何か疑われたのかレベルで何人かの警察官が寄ってきました。よっぽど珍しかったのでしょう。

講習は相変わらずでしたね。小特とは全く関係のない話ばかりです。30分で終わってよかったです。その場では、すぐに免許証が発行されず後日という形で数週間後に取りにいきました!

そして、ゲットしたのが小特のゴールド免許です!

と言っても、区分が「小特」になっている以外は至って普通です!

せっかくなのでSDカードを申請してみようかな…と思ったりしている今日この頃です。