家のインターネット回線サービスの一つにJ:COM NETがありますが、ネット上の評判はあまり良いとは言えず賛否両論あるサービスです。
実際にレビューしている記事も少なく「実際のところどうなの?」と感じる方も多いと思います。
今回は実際に私の家に導入してみましたので、申し込みから開通までの奮闘とネット速度を徹底レビューしていきます!
J:COM NET とはどのようなものか
私が住んでいる賃貸物件はフレッツ光やドコモ光などのいわゆる ”光回線” が導入できず、大家さんの指定でJ:COMサービスのみ契約が可能となっているため、必然的にJ:COMのインターネットサービス「J:COM NET」を申し込みすることになりました。
J:COM NETにはいくつかコースがあります。
集合住宅 | 回線の種類 | 最大速度・下り ダウンロード | 最大速度・上り アップロード |
320Mコース | CATV回線 | 320Mbps | 10Mbps |
1Gコース | CATV回線 | 1Gbps | 100Mbps |
光1Gコース | 光回線 | 1Gbps | 1Gbps |
光5Gコース | 光回線 | 5Gbps | 5Gbps |
光10Gコース | 光回線 | 10Gbps | 10Gbps |
J:COM NETには回線の種類が2つあり、ケーブルテレビを提供するための「同軸ケーブル(CATV回線)」を使用したものと、フレッツ光などと同等品質の「光回線」を使用したものがあります。
主流は前者の「同軸ケーブル(CATV回線)」であり、J:COM NET利用者の多くはほとんどこちらを利用しています。CATV回線のデメリットとしては、上りの速度(アップロード)が遅い点です。
一般的な光回線の上り最大速度が1Gbpsと言われているなかで、表の通りCATV回線の上りの最大速度は100Mbps~10Mbpsとなっています。特に320Mコースが10Mbpsなので悲惨的です。。
”上り” というのはアップロードや送信のことであり、例えば「動画をLINEで送信する」「ファイルをクラウドにアップロードする」などが該当します。これらを快適に使うためには ”上り” 速度はとても重要です。
今回、私が住んでいる物件はあいにく1番速度の遅い「320Mコース」しか契約できず、他に選択肢がなかったため、こちらで進めることになりました。
新居住まいにおすすめしたい!
J:COM NET 320Mコースを安く契約してみた
J:COM NETの料金は非常にややこしく、公式サイトを見ても基本料金がいくらなのかとても分かりづらいです。サイトに公開されている約款や自身の契約書を見ながら、料金体系をなんとか以下にまとめることができました。
プラン | 月額料金 | 内容 | |
---|---|---|---|
① | J:COM NET 320Mコース | 税込 6,798円 (税抜 6,180円) | 縛りなし Wi-Fiなし |
② | J:COM NET 320Mコース +高機能Wi-Fi(税込770円) | 税込 7,568円 (税抜 6,880円) | 縛りなし Wi-Fiあり |
③ | スマートお得NET 320 (高機能Wi-Fi付・戸建て) | 税込 4,928円 (税抜 4,480円) | 2年定期契約 Wi-Fiあり |
④ | スマートお得NET 320 (高機能Wi-Fi付・集合住宅) | 税込 4,708円 (税抜 4,280円) | 1年定期契約 Wi-Fiなし |
インターネットのみのプランでも組み合わせはいろいろありますが、320Mコースにおける主流のプランは上記になると思います。
戸建て・集合住宅共通の①のプランにWi-Fi機能を追加した②がJ:COM NET 320の標準的なプランで、年間定期契約を追加した「スマートお得NET 320」というプランがお求めやすい最終的に選ばれるプランになっています。いくつかありますが、基本的に戸建て方は③、集合住宅にお住まいの方は④を選んでおくと間違いないでしょう。
ただしJ:COMには、ある一定の年齢以下の方のみ申し込めるキャンペーンも実施しているため、そこも踏まえて最終的に検討する必要があります。まさに私自身がそれに該当したため、その場合におけるプランのお得な申し込み方法を紹介していきます。
青春26割・青春22割で4年間さらに安くなる!ただし注意点も
私は年齢的に青春26割という割引キャンペーンが申し込みできる年齢だったため、このキャンペーンを適用して契約しました。4年間さらに安く利用できるという内容です。
適用可否 | プラン | 契約月~48ヶ月 | 49ヶ月以降 |
---|---|---|---|
青春26割 適用可能 | J:COM NET 320Mコース +高機能Wi-Fi | 税込 4,268円 (税抜 3,880円) | 税込 7,568円 (税抜 6,880円) |
青春22割 適用可能 | J:COM NET 320Mコース +高機能Wi-Fi | 税込 3,850円 (税抜 3,500円) | 税込 7,568円 (税抜 6,880円) |
青春26・22割 適用不可 | スマートお得NET 320 (高機能Wi-Fi付・戸建て) | 税込 4,928円 (税抜 4,480円) | 税込 4,928円 (税抜 4,480円) |
青春26・22割 適用不可 | スマートお得NET 320 (高機能Wi-Fi付・集合住宅) | 税込 4,708円 (税抜 4,280円) | 税込 4,708円 (税抜 4,280円) |
表の通り、青春26割・青春22割を適用することで最初の48ヶ月間、割安な料金が利用することができ、年間定期契約のある「スマートお得NET 320」よりも安い月額料金となっています。
ただし注意点として、青春26割・22割は「スマートお得NET 320」ではない通常のJ:COM NET 320Mコースのみしか適用ができないため、49ヶ月以降は7,568円と急激に料金が料金が上がります。
その場合はどうしたら良いのかという心配があるかと思いますが、J:COMに確認したところ、契約者からの申し出があれば49ヶ月目から年間定期契約(更新月以外の解約の場合3,850円が発生)のある「スマートお得NET 320」に切り替えができるようです。
ちなみに、青春26割・22割が適用できる通常のJ:COM NET 320Mコースは年間定期契約などの縛りはありませんが、この青春26割・22割を適用すると、定期契約ではないものの2年間 ”最低利用期間” というものが設けられます。2年以内に解約すると3,300円の解約金が発生、2年以降であればいつ解約しても解約金はかからないというものです。
いずれにせよ、解約金自体はそこまで負担のあるものではないので、今回私は、49ヶ月後にスマートお得NET 320に切り替えるつもりで、最初の48ヶ月間は青春26割を適用したJ:COM NET 320Mコースで申し込みをしました。
以下、私の計画です!
期間 | プラン | 月額料金 |
---|---|---|
~48ヶ月 | J:COM NET 320Mコース +高機能Wi-Fi(青春26割) | 税込 4,268円 (税抜 3,880円) |
このタイミングで下記コースに 切り替え申し込み | ||
49ヶ月 以降 | スマートお得NET 320 (高機能Wi-Fi付・集合住宅) | 税込 4,708円 (税抜 4,280円) |
自分で開通作業をしてみたらけっこう大変だった
J:COM NETを使えるようにするために、開通作業が必要です。J:COMでは、作業員に設置してもらういわゆる方法と、郵送で機器を届けてもらい自分で設置する方法の2つがあります。作業員に来てもらう場合は1.5万〜4.5万と高額な費用が発生しますが、青春26割・22割を申し込む場合は無料になります。
ただ、せっかくなので自分で設置に挑戦してみました! 記事ネタにもなりますし…笑
J:COMの担当者からはそんなに難しくはないと事前に聞いていて、開通には「MY J:COM」というスマホアプリが必要で、このアプリの指示に従ってやるだけなので、確かに難しいわけではないです。ただ、その作業自体がなかなか大変でした!
記録として私の苦戦したポイントを紹介していきます!同様にお困りの方の助けになれば幸いです!
苦戦1:モデムの「US」ランプが点滅から点灯に切り替わらない!
J:COMのモデム機器にはいくつか種類がありランダムで送られてきます。どのモデルに共通として回線状況を示すランプというのがあります。
そのランプのうち「US」ランプが点滅したままで「点灯」に切り替わらないということが…!
この「US」とはアップロードストリームの略称であり、要するに「上り(回線)」のことを指します。上りとは前述した通り「送信」のことであり、「動画をLINEで送信する」「ファイルをクラウドにアップロードする」などですね!
つまり、この「US」ランプの点滅の意味していることは、上り回線の接続を試みており、接続が完了していない状況を示しています!
原因は、テレビ端子の「片方向/双方向」スイッチの切り替えを忘れているからであり、このスイッチを「双方向」に正しく切り替えることで問題は解消します。
ところが…
苦戦2:テレビ端子の「片方向/双方向」スイッチって何?見当たらんぞ!
J:COM NETのCATV回線というのは、ケーブルテレビを見るための同軸ケーブルを活用してインターネットサービスを提供しています。少し技術的な話になりますが、CATV回線では低い帯域を「上り/送信」に、高い帯域を「下り/受信」に割り当てして、電波の流れる方向が変えています。
CATV回線で使用される同軸ケーブルの主たる目的はテレビ視聴です。つまり、テレビの電波が ”受信だけ” できればいいので、基本的にCATV回線に繋がるテレビ端子は標準で「下り/受信」しかできないように設定されています。
ただインターネット利用には「上り/送信」が必須です!これがないと、「動画をLINEで送信する」「ファイルをクラウドにアップロードする」といったことができません。
その切り替えを「片方向/双方向」スイッチで行います。
テレビも見るし ネットも使う | テレビしか見ない | |
下り/受信 | 必要 | 必要 |
上り/送信 | 必要 | 不要 |
スイッチ切替 | 双方向 | 片方向 |
ところが、このスイッチがどこにあるのか分からず見つけるまでに苦戦。テレビ端子の中にあることは分かっていたのですが…
ネジを回して
開け続けて
ようやく辿り着いてスイッチっぽいものを発見!
ただスイッチに刻まれている文字を見てみると「PASS」と「CUT」しか書いていない!! どういうことかと思って調べてみたところ、テレビ端子にもいろんなメーカーや型番があるみたいで家によってさまざまということでした!
このテレビ端子にはたまたま型番が刻まれていたので調べてみたところ「PASS」と「CUT」は次のような意味のようです!
PASS | CUT | |
---|---|---|
意味 | 上り/送信の帯域を通過させる | 上り/送信の帯域をカットする |
方向 | 双方向 | 片方向 |
このスイッチをPASSにしたところ、双方向に切り替わり、無事に上り回線が開通しました!「US」ランプも ”点灯” に切り替わりました!
苦戦3:「機器設定に失敗しました」と表示されネットに接続できない
前述した通り、J:COM NETがインターネットに接続できるまでの機器設定は「MY J:COM」というアプリから実施するのですが、これまでの問題を解決してきちんと配線・接続しているにも関わらず「機器設定に失敗しました」というエラーが表示され、先に進まないという自体が…
エラーコード:ESLF012(B-EEE-005)
このエラーコードが表示された場合は、チャットにてサポートセンターに問い合わせが必要ということで、そのまま画面の「お問い合わせ」ボタンからヘルプしてもらいました。
すると、どうやらJ:COMのシステム側でエラー解消してくれるとのことで、そのまま指示に従って個別処理という形で進めたところ改善され、無事に設定完了・インターネットに接続ができました!
原因までの特定はしなかったため推測にはなりますが、実は機器が届いてからこの開通作業をするまで1ヶ月ほど放置していました。ずっとJ:COMから開通するようにメールがあったにも関わらず放置していたため、J:COM側のシステムで何らかの設定期限が切れてしまったのではないか?と勝手に思っています。
いずれせよ機器が届いたら早めに設定すべし!ということですね。こればかりは私の不始末で反省。
無事に開通!気になるネット回線の速度は?
さて、無事にネットが開通したところでいよいよ実際に速度を計測してみました!
Wi-Fi接続下で同じ時間に3つのアプリで測定した結果は次の通りです!
Speedtest by Ookla | RBB SPEED TEST | インターネット速度テスト (Google) | |
---|---|---|---|
下り/受信 | 271Mbps | 314Mbps | 253.5Mbps |
上り/送信 | 8.05Mbps | 10.14Mbps | 9.33Mbps |
ping値 | 32ms | 33ms | 12ms |
CATV回線ということもあり、あまり回線速度は期待していなかったのですが、理論上、下り/受信は320Mbps、上り/送信は10Mbpsしか出ない中では、意外と良い結果だったのではないでしょうか!
確かに日常的にYouTubeなどの動画を視聴していてストレスを感じることはなく、J:COMのCATV回線だからといって困ったことは今のところありません!
ただし、上り/送信は理論上、10Mbpsまでしか出ないので仕方ないですが、ファイルのアップロードなどには時間がかかってストレスを感じるかもしれません。
普段使いでは問題はなさそうです!